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目黒区役所の桜井さんは凄いです。
確認申請時のときから非常に驚いていたのですが、目黒区では設備設計図まで正確な図面、ダイアグラム的なものでなく、施工図レベルのものを求められました。配管経路や接続方式、トラップ位置まで工事前に正確に図面に落とし込むように指示され、住宅レベルの設計では初めて配管系統図、給排水設備図の提出要請もあり、何度も訂正と指導を受けまして、RC打ち放し建築で逃げがない建物でしたからかえって申請図を施工図レベルにまで正確に作成することができたのでした。
ところが、やはり現場での作業上の取り合いや設備工事会社の部品の有り無し等々で工事上極ごく瑣末な現場合わせ部分がありました。今まで経験してきた通常の設計案件であれば、それらは完成検査では無関係に審査もなく終了しますが、今回は違います!
まず、完成検査に設備審査の桜井さん自らが立ち会われた!住宅規模なのに!すげえ!意匠の検査は瞬間的に終了ですが設備の検査がすさまじかったですというより設備の検査でした。しかも、配管位置や配管径、継ぎ手位置、通気管位置、換気扇の防火ダンパーのヒューズの刻印の確認(メーカーは始めから刻印押していませんが)など、内燃機関のマシンメカニックレベルのチェックが入りまして、非常にびっくりしかつ追い込まれました。通気管の是正を指摘され、完成検査のつもりが計画変更提出です。で、すぐに提出しましたんで2週間ほどで降りますが、、しかも建物が基本スケルトンでしたのでよかったのですが、、完成後に計画変更しかも配管で、、仕上げがあったら解体ですし、、集合住宅マンションでしたら全戸改修と、、ですが、この方は設備の鬼というか技術マニア、配管流体オタというか、持てるその知識、その見識、その正鵠さ、には我々も逆に納得というか、むしろ尊敬に値します。
学生時代井上宇一先生の設備計画の授業で「優」をいただいた私ですが、ここまで役所の方が詳細に技術チェックと指導が可能なんだ!と本当に感心したんです。
デスシャドウ号やアルカディア号を作ったトチローを彷彿とさせる技術者魂です。
建築設計者はみんな一度は目黒区の桜井さんの指導を受けるべきと思いました。
by arsnova-arch | 2008-10-17 19:56
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