ここはですね、純喫茶界の真打の方です。
伊勢丹会館1階の奥にひっそりと広がる小宇宙。
BUN(バン)はコーヒーも美味いんだが、落ち着く空間のつくり方が非常に美味いよね
特にここは、狭いという物理的寸法や面積の不利を、完全に覆した事例として、全国の純喫茶ファンをはじめ、店舗デザイナーや建築家諸氏は必ず訪れておいた方がよい聖地のひとつです。
今回は一番奥の席から入口方向をみてみたが、これだけではどうも伝わらんのだよね
デザイン的には、アルバロ・シザのボア・ノヴァのレストランが擬似体験できるのではないかな
飴色にニスが厚塗りされた羽目板が腰よりも高い位置まで貼られ、ゆるやかに傾斜する天井と壁から飛び出す下がり天井と間接光、屈曲する平面形に、この板破風付きの下がり天井の水平ラインが、ゆるやかなコンポジションを形成するデザインの妙。
この落ち着いた空間で出たばかりの「へうげもの」第5巻を読んでおったのじゃよ
5巻ではノ貫(へちかん)が出てきて織部と数奇勝負をするのだけど、その展開が最高でした。
そういった意味で、このBUNの板壁は「メタぁっ」としてます。ホント
ちなみに、渋谷にも俺の喫茶基地があるが、そこも道玄坂途中のビル地下のBUNだ。
そちらのBUNはまたまた趣向を異にしているのだが、追ってレポートする。