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土地探しの裏技②古地名を調べろ
新築をお考えで土地を買ったはいいけど、最初想定していた予算でおっつかないケースのひとつに意外と地盤が悪かった!というものがあります。
湾岸エリアや元海浜エリアで当然埋め立て地だと予測できるようなところでは、基礎工事の前に杭を打ったり、地盤改良の必要があるだろうということが素人でも予測できますが、結構内陸側なのになんでこんなに地盤が悪いの?と思われるようなところがあります。
たとえば関東圏では埼玉県の川口周辺とか茨城県の土浦周辺、関西圏では神戸や大阪駅あたりもですが、それは地面の一番上表土から支持地盤と呼ばれる固い層までが深い場合や地下水位が高い場合があるからです。
その理由は太古の自然状態から人間が自然状態を開拓する前の地形がどのようであったかにも関係しています。
たとえば大きな川が蛇行して川床が削られた後にやわらかい粘土層や砂が堆積してできた平らな面であったり、干拓と埋め立てで人口的につくられた平地であったりするからです。
そのため地面がやわらかいケースと地下水がいまだに川のように地盤下を流れていることもあるのです。
そういった土地の性格を本来の地名は反映していました。
現在では開発業者やデベロッパーなどはそういった元の地名を、「希望が丘」、「未来が丘」、「ハイタウン」、「ニュータウン」などと付け直してしまいどのような自然地形であったか想像しずらい名前に変えてしまっています。
今をときめく六本木ヒルズ周辺も、元の地名は北日ヶ窪(北向きの日当たりの悪いくぼ地)だとか、 自由が丘も元の地名は谷畑(谷間の畑地)でありすぐ隣の駅が奥沢であることからも、複雑な谷あいの地形であったことがわかりますね
そのため、山を削った土地と谷を埋めた土地では地盤状態が近隣でもまったく異なるケースがあるのです。
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集中豪雨による土砂崩れや地すべりをおこしているニュースでその地名に「竜」「龍」がからんでいることがあります。それはかつて暴れ川に竜が棲むとか、水神として竜がまつられていたように、河川の氾濫を暗示しています。大滝とか滝沢、龍ヶ崎などもそういったかつて治水に苦慮したエリアを示しています。
現在ではそういった悪条件に地盤でもさまざまな対策方法により安全に建設することが可能ですが、工事にその分の「地盤対策費用」がかかります。杭工事や地盤改良工事には30坪の敷地でおおむね300万円前後というこということですから、地盤対策の必要のない土地よりも坪単価10万円UPです。ということは地盤が悪そうな土地は周辺よりも10万円安くないと割が合いませんね
そのあたりを不動産仲介業者にちょこっと指摘するだけで値引きに応じてくれることもあるかもしれませんよ
また周辺より安い価格の場合は、そういった事情を反映して安いのかもしれませんね
また地盤状況の調査には、ボーリング調査で約30~40万円くらい、(お医者さんでいうところの刺針して組織を取り出すタイプ・確実)スウェーデン式サウンディング調査(お医者さんでいえば聴診器で心音を聞くタイプ・ある程度の強度はわかる)というもので10万円くらいかかりますが、それをおこなっているかどうかでも土地の価格は本来変動するはずのものです。
by arsnova-arch | 2008-08-20 13:36 | 建てる
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