屋根の話②トップライトの耐火の扱い
コンクリート打ち放し住宅の階段室に設けたトップライトです。こういう使い方が一番効きますよね、光のありがたみも伝わるし、時間と季節ごとの移ろいが壁面に影を落として時間という自然現象が人工の空間に彩りを添えます。
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開閉するので屋上への出口にも使っています。
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ところが、こういったコンクリート住宅に設けるトップライトについて法改正後非常にナーバスならざるを得ない問題が埋まっています。
上記目黒のCUBEでは準防火地域でしたのでそもそも「耐火要求のないエリア」に「耐火構造でも通用するRC打つ放し住宅を建てて準耐火建築としている」ので、結果トップライトの耐火性能については役所からの突っ込みなしだったのですが

トップライトの耐火性能問題について、わが国を代表するトップライトメーカー菱晃さんのサイトより抜粋
http://www.kkryoko.co.jp/toplight/gijyutu.html
トップライトの耐火に関する取扱いについて(耐火建築物の屋根に設けるトップライトの取扱い)
2007年6月の建築基準法改正に伴い、建築確認申請時にトップライトについて防火設備としての認定書を求められるケースが増えております。
(おおわくの話として法的規制を受ける設備・材料等は、認定書の添付を要求されているのですが、、)
ところが!
現在はトップライト及びトップライトの設置に関して、法規上の明確な規定は特にありません。
なんと!
また、法令等に基づく仕様・試験方法・認定等も定められておりません。

菱晃さんでは、トップライトの防火(耐火)に関しては下記の指針に基づき、法的対応をしていらっしゃるそうです。
トップライトは通常は明かり採りとして開口部要素が強いが、防火上、耐火上の点からみると「屋根」として考える必要がある。
したがって、法第22条の指定区域内の場合は不燃材料または昭和45年建設省告示第101号に適合する材料を使用すればよいが、法第27条等により耐火建築物を要求される建築物の場合は、主要構造部である屋根として30分耐火以上にする必要がある。(国土交通省住宅局内建築基準法研究会編 「建築基準法質疑応答集」より)
耐火建築物の屋根にトップライトを使用する場合には、、バックアップとして内側に鉄製(ステンレスも含む)枠付網入りガラスを設置するものとする。
(株)ぎょうせい 発行 「建築物の防火避難規定の解説2005」より
※法第22条の指定区域 ・・・防火地域及び準防火地域以外の市街地で、防火について制限する区域のこと。(都市部の火災において、飛び火による屋根の延焼をおさえるため、特定行政庁が定めた地域。)
※法第27条・・・耐火建築物にしなければならない特殊建築物の規定。
※耐火建築物の屋根に必要な耐火性能・・・30分(令第107条より)
※30分耐火の屋根の構造(国土交通省告示第1399号第5の3より引用)
 「鉄材で補強されたガラスブロック若しくは網入りガラスで造られたもの」
菱晃のアルミ製トップライトは、上記の規定・指針に従いアルミ枠の内側に鋼板枠を設ける事によって、「30分耐火の屋根」に対応しています。

ということでメーカーからの指針を示してくれるドーム型やFIX枠式の開口部としてのトップライトならまだなんとかいけそうなんです。が、問題は、いわゆる温室型の屋根が透明で空が見えて凄い!というタイプのデザイン製作モノのトップライトをやろうとした場合なんですよ。
役所によってはこの「トップライトは屋根なんだからいいでしょ?という解釈」に防火設備としての認定書を求められてしまったときには、製作ものだとなんら耐火30分を示す根拠が無い!詳細やらなんやらトップライト製作メーカーさんと詰めていく必要があるわけです。
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by arsnova-arch | 2009-05-25 19:18
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